カテゴリー: Chromebookの選び方

ビジネスPCとしてのChromebookのメリット・デメリット

ビジネスPCとしてのChromebookのメリット・デメリット、企業に導入する際のポイントをまとめました。

企業向けPCとしてChromebookを使うメリット

システムがセキュア

企業の機密情報や顧客情報を扱うことになるのが、企業に導入するビジネスPCです。情報漏洩はビジネスリスクになるため、情報が詰まっているPCはセキュアに保つ必要があります。

Chromebookが搭載するChrome OSは、

  • 確認付きブート -> OSをセルフチェックで正常か確認
  • 頻繁なアップデート -> セキュリティの穴を塞ぐ
  • サンドボックス実行 -> システムに介入させない

という3重構造でセキュリティを維持しています。

最近では、macOSが比較的似た方針を取っていますが、現在リリースされているPC向けOSとしては、Chrome OSはトップレベルのセキュリティと言えるでしょう。

「できることが少ない」という強み

企業に導入されるPC、特にコンプライアンスが厳しい大企業では、不明なアプリのインストールによるハッキング被害や、情報流出などを防ぐために、導入PCにはアプリのインストールや実行、外部ネットワークへのアクセスなどが制限することが通常です。つまり、「色々できるPCを、手間をかけて”できないPC”にしている」のです。

その点、Chromebookは「基本的にはChromeブラウザだけを使う前提で設計された」Chrome OSを搭載しています。(現在は、AndroidアプリやLinuxアプリもインストール可能)

個人用途としては「ブラウザだけしか使えないのか」となってしまいますが、企業用途では「余計なことを出来ないようにする」のが通常ですので、最初からできることが少ないChromebookの設計は、大きな強みになります。

端末が安価

100人、1,000人の企業にPCを導入する際は、導入コストは億単位になります。

個人用途でPCを購入する場合は、1台当たりの単価が1万円くらいの差であれば気にせず高いモデルを選べますが、企業向けの導入となると、1万円の差が数千万円、数億円の違いになります。これは無視できない価格です。

Chromebookは、同等スペックのWindowsやMacと比べて、10〜20%ほど安いケースが多いため、大量導入が多い企業向けビジネスPCとしては価格メリットが大きいと言えるでしょう。

端末管理システムが用意されている

従業員が多い企業では、システム部が全社員のPCを管理するのが通常です。その場合、システム部は100台、1,000台という単位で従業員のPCを管理しなくてはなりません。

新しいOSアップデートが自社で導入しているPCでしっかり動作するのか、業務用ソフトは対応いているのかなど、1台1台手作業で管理するよりも、ネットワークでリモート管理できるのが便利です。

Googleの企業向けサービスには、「Google Admin console」というChromebookを管理できるリモートコンソールがあります。

Google Admin consoleは、ChromebookだけでなくWindowsやMacのChromeブラウザや、Chrome OSと同じChromium OSベースのCloudReady端末も管理が可能なため、まずはChromeの管理から初めて、段階的にChromebookに移行するということもできます。

企業向けPCとしてChromebookを使うデメリット

業務用ソフトがChromebookに対応していない

ここは、企業向けPCとしてChromebookを選ぶ際の最大のデメリットです。

個人用途とは違い、企業向けのPCでは、企業の業務に合わせた専用ソフト入れて利用することがあります。しかし、Chromebookは、Androidアプリ、Linuxアプリ以外は基本的にはアプリがインストールできないので、基本的にはこれまで使っていた業務用ソフトは利用できなくなります。

AndroidアプリやWebサービスに代替するものがあれば良いのですが、代替するにしても従業員へのレクチャーなど、本体価格が下がって以上のコストが必要となる場合もあります。

ソフトウェア資産を活かせない

仮に、Chromebookに対応するWebサービスやAndroidアプリがあったとしても、業務用アプリの場合は多くが有料・課金制なので、追加でソフトウェア資金が必要になることがあります。

Windowsマシンだったら、これまで使っていたラインセンスを新しい端末に移行するだけで済んだところが、追加のソフトの購入となると導入の腰が引けてしまうかもしれません。


ビジネスPCとしてのChromebookのメリット・デメリットを見てきました。

Chromebookは、ビジネス用途、企業導入PCとしての事例も出ていると聞きます。ただ、Windowsとは違ったOSを搭載しているので、検討する際は、メリットもデメリットを確認した上で決定するようにしてください。

企業向け Chrome OS - 高速で安全 | Chrome Enterprise

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