Web・アプリ開発などのプログラミングに最適なChromebookの基準
CPUはCore i5以上、メモリは8GB以上
Chromebookは軽快な動作がウリですが、Web・アプリ開発などプログラミングでは、同時に複数のアプリ・ウィンドウを開くようなケースが多いため、
- CPUはCore i5以上(世代によってはCore i3でも)
- メモリは8GB以上
- ストレージ64GB以上、出来ればeMMCではなくNVMe・SSD
というのが本体スペックの最低ラインでしょう。
Chromebookは、CPUにCeleronを採用しているモデルが多いですが、ブラウザだけでWeb・アプリの開発をするような方はともかく、crostiniでプログラミングに必須のエディタや、プログラム環境構築に便利なDockerなどのLinuxアプリを使うような方は、CPUはCore i5は欲しいところです。
第9世代以降のCore i3やCore Yシリーズなら、ちょっと前のCore i7クラスの性能があるので、最新モデルであればCore i3でも問題ないでしょう。
- 価格
- ¥43,773〜
- 定価
- ¥74,800〜
- Core iシリーズを搭載した高めのスペックが魅力的
- Core i5、メモリ8GBなど高性能なモデルもラインアップ
メーカー | ASUS |
---|---|
OS | Chrome OS |
CPU | Intel Core m3 / Core i5 |
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | eMMC 32GB / eMMC 64GB |
ディスプレイ | 14.0インチ/フルHD/TFT/タッチディスプレイ |
Web・アプリ開発やプログラミングをする際に気になるのがメモリですが、WindowsやMacでいう「16GBは欲しい」という感覚が、Chromebookであれば8GBあればギリギリ大丈夫というイメージ。
Linuxアプリ5個、Chromeタブ20個を同時に開いて実メモリを10GB使うか使わないかくらいなので、8GBでもギリギリ快適、16GBあればより快適というイメージでしょう。
ストレージはできればNVMe SSDモデルを
Chromebookでプログラミングなどの開発を行う際の問題はストレージで、Chrome OSがクラウド上にデータを保存する前提で設計されているため、Chromebookのストレージは低速なeMMCを採用しているモデルがほとんどです。
ブラウザメインの使用なら問題ないのですが、Dockerなどでアプリのビルドやコンパイルを行うとボトルネックになるので、スピードを求めるなら、Goolge PixelbookなどのNVMe SSDを搭載したモデルを選ぶとよいでしょう。
- 価格
- ¥-
- 定価
- ¥-
- 2 in 1スタイルのGoogle製Chromebook
- 最大メモリ16GB、ストレージ512GBとハイスペック
- Core i7/16GB/512GBモデルでは高速なNVMeストレージを採用
メーカー | Googe |
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OS | Chrome OS |
CPU | Intel Core i5 / Core i7 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 128GB/eMMC 256GB/NVMe 512GB |
ディスプレイ | 12.3インチ/2,400 × 1,600ピクセル/タッチディスプレイ |
ストレージ容量については、Chromebookはアプリにほとんどストレージを使わないので、32GB以上のストレージならLinuxアプリをインストールしても余裕はあるでしょう。ただ、Dockerなどでコンテナをバシバシ走らせるなら64GB以上あった方が安心して使えます。
液晶ディスプレイはフルHD以上がオススメ
Windowsマシンでは、13インチ以上のモデルはフルHDディスプレイが定番になってきていますが、Chromebookの安価なモデルでは、HD(1,366×768)液晶のモデルが結構存在します。
「この価格でこのスペックならフルHDだろう」と思って買ってみたらHDだったということもあり得るので、しっかりと液晶の解像度はチェックしましょう。
ChromebookはOSレベルで表示解像度を選ぶことができるので、フルHD液晶であればOK側での画面サイズを小さくすればAppleのRetinaディスプレイのようにきめ細やかな表示が可能ですし、画面を広く使いたいならフルHDで表示することも可能です。
Chromebookで表示サイズを拡大してフォント表示をキレイにする
Chromebookはデフォルトでフォントをキレイに表示させる仕組みが備わっていますが、今回は表示サイズを拡大して、よりフォントをキレイにクッキリと表示させる方法をまとめました。
プログラムのコーディングがメインになる方は、Pixelbookなどの高密度液晶を搭載したモデルがオススメ。文字がクッキリ見えるので文字の誤認識などが軽減され、目の疲れも減ります。
crostiniは必須、Playストアもあると便利
Web・アプリ開発やプログラミングをChromebookで行うのであれば、Linux環境を構築できる「crostini」は必須です。crostiniがなければ、ChromebookでのWeb・アプリ開発は「とてつもなく不便なもの」になってしまい、すぐにMacやWindowsに戻りたくなるでしょう。
crostiniに対応したモデルは下記にまとまっています。
Chrome OS Systems Supporting Linux (Beta)
Google Chromebook Pixel 2015など、一部アップデートで対応済みなのに未掲載のモデルもあるので、購入前に「機種名 crostini」で検索すると良いでしょう。
一方で、プログラミングや開発という観点で見ると、Playストアは「あったら良い」というレベルです。ただし、Playストアには、Photoshopなど簡単に画像編集ができるアプリなどがあるため、Linuxアプリでカバーできないアプリを補完する意味で「常用はしないけどあると便利」でしょう。
Web・アプリの開発機にするなら避けたいChromebook
スマホ用CPUを搭載したChromebook
Chromebookは、安価なモデルの場合、スマホ向けCPUを搭載しているモデルがあります。MediaTekのCPUがよく採用されます。
スマホ用CPUといっても、最近はAppleのA12シリーズなどのノートPCのCPUに匹敵するくらい高性能なハイエンドなチップセットも登場していますが、安価なChromebookにそんな高性能なCPUが搭載されることはまずありません。
いくら動作が軽いChromebookといえど、スマホ用低価格CPUを搭載した機種はWeb・アプリ開発やプログラミングには不向きです。
Lenovo IdeaPad Duet Chromebook CT-X636
- 価格
- ¥39,336
- 定価
- ¥44,880
ここがポイント!
2020年大人気となったSurfaceライクなChromebook「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook CT-X636」。持ち運びが楽でタブレットになるのは便利です。
MediaTek Helio P60T自体はCPUとしては比較的高性能ですが、開発マシンとして考えるとやや非力です。
- SurfaceスタイルのChromebook
- メモリやストレージは標準的だがCPUの性能が低い
- 520gと軽量ボディ
メーカー | Lenovo |
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OS | Chrome OS |
CPU | MediaTek Helio P60T |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC 128GB |
ディスプレイ | 10.1インチ/WUXGA/IPS/タッチディスプレイ |
また、Linux crostiniを使うとなると、利用できるのがスマホ用のARMアーキテクチャに対応したアプリになるので、アプリの選択肢が狭くなります。
メモリが4GBのChromebook
Chromebookに限らず、Windowsでもメモリが4GBというのが入門モデルの定番ですが、crostiniを利用するのであれば、メモリが4GBでは必ずメモリ不足になって動作が重くなります。
Chromebookが重いのはメモリ不足?メモリ使用量の確認の仕方
Chromebookに限らず、パソコンはメモリが不足すると動作が重くなります。今回は、Chromebookでのメモリ使用量の確認の仕方と、不足時の対処方法をまとめました。
WordPressなど「ブラウザだけで完結するブログ作業」なのであれば全く問題ありませんが、本格的な開発をする場合はcrostiniは必須なので、開発機として選ぶならばメモリ4GBモデルはまず選択肢から外しましょう。