カテゴリー: 開発者向け

ChromebookでHomebrew(linuxbrew)を使う

Macでお馴染みのコマンドラインアプリ管理ツール・HomebrewをChromebookでも使う方法をまとめました。Chrome OS専用のchromebrewとの違いやメリット・デメリットも。

ChromebookにHomebrew(Linuxbrew)をインストールする

Chromebookでは、

  • chromebrew
  • Homebrew(旧Linuxbrew)

の2つが利用できます。

chromebrewがChromeシェルで動かすのに対して、ChromebookでHomebrewを使う場合は、Linux仮想環境(crostini)を使います。

環境 動作 操作 対応アプリの多さ
chromebrew ネイティブ 高速 Chromeシェル
Homebrew Linux仮想環境 やや遅い Linuxシェル

chromebrewはアプリの数が少なかったり、インストール出来ないアプリが多くあるのに対して、Homebrewはアプリが豊富で基本的にはmacOSと同じ感覚で使えます。

一方で、動作速度という面で見ると、ネイティブ動作のchromebrewが速く、仮想環境であるLinux crostiniはどうしても速度面では劣ります。

今回はLinux仮想環境にHomebrewをインストールする方法をみていきます。

事前準備

Homebrewでアプリをインストール際には、GCCなどのビルドパッケージが必要なので、予めインストールしておきましょう。

sudo apt update
sudo apt-get install build-essential curl file git

インストールする

Homebrewのインストーラーを実行します。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install.sh)"

下記のような感じで、インストーラーが起動します。

==> This script will install:
/home/linuxbrew/.linuxbrew/bin/brew
/home/linuxbrew/.linuxbrew/share/doc/homebrew
/home/linuxbrew/.linuxbrew/share/man/man1/brew.1
/home/linuxbrew/.linuxbrew/share/zsh/site-functions/_brew
/home/linuxbrew/.linuxbrew/etc/bash_completion.d/brew
/home/linuxbrew/.linuxbrew/Homebrew
==> The following existing directories will be made writable by user only:
/home/linuxbrew/.linuxbrew/share/zsh
/home/linuxbrew/.linuxbrew/share/zsh/site-functions

Press RETURN to continue or any other key to abort

エンターキーを押せば、インストールが自動で行われます。

PATHを通す

インストールが完了したら、PATHを通します。

test -d ~/.linuxbrew && eval $(~/.linuxbrew/bin/brew shellenv)
test -d /home/linuxbrew/.linuxbrew && eval $(/home/linuxbrew/.linuxbrew/bin/brew shellenv)
test -r ~/.bash_profile && echo "eval \$($(brew --prefix)/bin/brew shellenv)" >>~/.bash_profile
echo "eval \$($(brew --prefix)/bin/brew shellenv)" >>~/.profile

brew doctorで確認する

brew doctorコマンドでヘルスチェックします。

brew doctor

Your system is ready to brew.

と出てくればOKです。

もし、下記のようなエラーがでたら、

Warning: Homebrew's sbin was not found in your PATH but you have installed
formulae that put executables in /home/linuxbrew/.linuxbrew/sbin.
Consider setting the PATH for example like so:
  echo 'export PATH="/home/linuxbrew/.linuxbrew/sbin:$PATH"' >> ~/.profile

指示の通り、.profileに追記します。下記のコマンドを実行するだけで.profileに追記されます。

echo 'export PATH="/home/linuxbrew/.linuxbrew/sbin:$PATH"' >> ~/.profile

できたら、設定をリロードします。

source ~/.profile

再度brew doctorを実行して問題がなければOKです。

あとは、brewコマンドで、

brew install xxxx

様々なアプリをインストールしたり、

brew update

でアップデートしたりと、macOSのHomebrewと同じように使えます。


ChromebookでHomebrew(linuxbrew)を使う方法を見てきました。

Macで開発をしていた方は、Homebrewには馴染みのある方が多いかと思いますので、Chromebookでも同じHomebrewが使えると便利ですね。

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